今治タオル美術館の工場見学・製造工程

日本一のタオル生産地今治。その郊外にある朝倉の地に、タオルをテーマにしたスポット「今治タオル美術館」があります。その建物の4階にあるコットンロードを抜けると工場があり、製造工程を見学することができます。

今治タオル美術館のコットンロード

今治タオル美術館のタオル製造工程

日本に陸揚げされ、通関して、紡績工場に運ばれた綿は、原綿倉庫に格納されます。梱包された綿花は、強く圧縮され、絡みあった状態になっているため、これを解きほぐし、ゴミや短繊維をとりのぞき、綿繊維を平行に揃え、一定の太さに引き伸ばし、撚りをかけ、均一な糸にしていきます。機械で紡ぐ場合、いくつもの機械が組み合わされた工程に、綿を通して糸を紡いで巻き返していきますが、基本的なタオル製造工程(紡績工程)は次の通りです。

  1. 混打綿(こんだめん)
  2. 梳綿(りゅうめん)
  3. 精梳綿(せいりゅうめん)
  4. 練条(れんじょう)
  5. 粗紡(そぼう)
  6. 精紡(せいぼう)

混打綿は、紡績の第1ステップです。かたく絡みあった綿花はここで解きほぐされ、均一に混ぜあわされ、同時にごみが取り除かれます。

今治タオル美術館の梳綿機

梳綿機(りゅうめんき)

今治タオル美術館の4階にあるこの機械は、原料(綿花)内の繊維のもつれや糸を作るうえで不適当な夾雑物などを除去し、繊維をある程度平行状態にし、これを集めて紐状のスライバーにします。

混打綿の工程で十分に開かなかった綿を解きほぐし、完全に取りきれなかったゴミをとり、綿繊維の方向を揃えていく工程です。針布により、綿繊維(綿毛)1本1本をバラバラにして完全に解きほぐし、同時に、針布にかかるゴミを取り除きます。この工程を通して(コーマ糸は更に、次に記す精梳綿工程を通して)繊維の方向がある程度揃えられます。

精梳綿(せいりゅうめん)

綿花には、長い繊維(綿毛)と短い繊維が混じっています。良い綿を使っても、綿を収穫する・綿と種を分離する・綿とゴミを分離するといった工程を通過する度に短くなった繊維の混じる割合が多くなります。良い糸をつくるためには、これらの短繊維を取り除いておく必要があります。梳綿工程でほとんどの短繊維は取り除かれますが、それでも残る短繊維の大部分を取り除く為に、多くの良い綿が精梳工程にかけられます。
繊維を傷めずに短繊維を除去すれば除去するほどに毛羽が減り、糸の光沢や強度も増します。

練条機

練条機(れんじょうき)

今治タオル美術館にあるこの機械は、梳綿で出来たスライバー(紐状にした綿花)のむらをなくし繊維を平行に揃え均一にします。

精梳工程を通すことによって、繊維の方向がある程度揃えられますが、繊維が完全には平行になっておらず、また十分に伸ばされた状態になっていません。精梳綿工程を通してつくられたスライバーも、短繊維を梳き(すき)取った際に、太さにムラが出てきています。練条工程では、これらのスライバー何本かを重ねて引き伸ばし、繊維を平行にし、同じ太さにしていきます。

粗紡機

粗紡機(そぼうき)

今治タオル美術館にあるこの機械は、練条工程でつくられた均整なスライバーを精紡機に掛けられるようにさらに引き伸ばし、撚りを与えて取り扱いやすいように粗紡ボビンに巻き取ります。

練条工程でつくられたスライバーを細くして、指定の太さの、糸にしていきます。通常は、1度に糸にせず、粗紡工程と精紡工程に分けて糸がつくられます。粗紡工程では、スライバーを精紡される糸との中間の太さにして、軽く撚りをかけます。つくられた糸は粗糸(篠巻き)と呼ばれています。
この工程を省略して糸をつくる紡績機械も開発され普及していますが、リング精紡機で品質の良い糸をつくる際には、欠かせない工程となっています。

精紡機

精紡機(せいぼうき)

精紡とは、糸を細くしながら撚りをかけることです。
今治タオル美術館にあるこの機械は、粗糸(Roving)を所要の太さに調整し、これに適当な撚りを与えて木管に巻き取ります。

所定の撚り(回数)と太さ(番手)の糸をつくる最終工程が、精紡工程です。
この精紡機のスピンドル1本分を1錘(すい)と言います。紡績工場の規模並びに生産数量は、この1錘当たりとしてあらわされます。

捲糸機

捲糸機(まきいとき)

この機械は、精紡機で巻き取られた糸を、撚糸、ガス焼きなどの加工をし、用途や輸送の関係によってチーズやコーンの状態に仕上げます。

紡績は古くは手作業で行われていました。手紡ぎは、
・綿打ち(綿繊維を解きほぐしてフワフワの状態にする)
・篠巻き(ひとつかみの綿花を、細い棒を使って細長い篠(しの・じんき)にする。
・手紡ぎ(糸車で篠から糸をつくる)
という簡単な工程を経て糸がつくられますが、つくる糸の量は限られます。また、均一な糸をつくるためには、相当の熟練を要します。

現在では、これら紡績工程一連の流れを機械化してタオル生産が滞りなくできるよう整備されています。こういった流れは今治タオル美術館4階の製造工程を見学することで理解することが可能です。

そして今治タオル美術館といえば、毎年恒例の今治タオル福袋が有名です。気になる方は年末頃に公式サイトからチェックするといいでしょう。

今治タオル美術館の織機

今治タオル美術館の織機(しょっき)

整経で巻かれたタテ糸を搭載して、上下に分けられたタテ糸の中にヨコ糸を交互に挿入して、色々なタオル製品を織ります。織機上部にある機械に搭載されているタテ糸を、コンピューターにより、作成された柄に応じて糸1本1本を上下に制御します。この機械により織のデザインが決まります。

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